歌人に会える百人一首
大江千里
意味
月を見るとあれこれと悲しくなります。私ひとりだけに訪れた秋ではないのですが。
解説
この歌は、白居易の『白氏文集』に収められた『燕子楼』の一節をもとに詠まれました。
「ちぢに(千々に)」の「千」と、「ひとり」の「一」を対比させることで、多くの思いが乱れる一方で、自分はただひとりでいる寂しさを表しており、漢詩の対句の技法を和歌に取り入れた歌とされています。大江千里は中国文学に深い教養を持つ歌人でした。この歌からは、漢詩の表現を巧みに和歌へ取り入れる千里の知性と感性が感じられます。
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