時雨の百人一首

トップ コラム アプリ English 和歌の一覧・検索

法性寺入道前関白太政大臣歌人に会える百人一首
法性寺入道前関白太政大臣

ねこ

意味

大海原に漕ぎ出してみれば、はるか沖に白雲に見間違えるほどの白波が立っていたよ。

解説

この歌は、崇徳院が主催した内裏歌合の題「海上遠望」で詠まれた一首です。船で沖へ漕ぎ出し、はるか遠くを眺めると、水平線のあたりに白雲と見紛うほどの白波が立っている。そんな雄大な海の景色を描いています。近景ではなく遠景に視線を向けることで、果てしなく広がる海のスケール感と自然の美しさが鮮やかに表現されています。

作者の藤原忠通は、摂関家の中心人物として朝廷で大きな影響力を持った公卿です。政治の世界では複雑な権力争いに関わりましたが、その一方で和歌や書に優れた文化人としても高く評価されました。この歌には、細かな感情表現よりも、広大な景色をゆったりと見渡す落ち着いた気品が感じられます。雄大な自然を端正な言葉で描き出した、平安後期を代表する風景歌の一つです。

詳しくはこちら