時雨の百人一首

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源兼昌歌人に会える百人一首
源兼昌

ねこ

意味

淡路島から渡ってくる千鳥が鳴く声に、須磨の関守は幾夜目を覚ませられただろう。

解説

この歌は、「関路の千鳥」という題で詠まれた一首です。冬の夜、淡路島から吹く冷たい風に乗って聞こえてくる千鳥の鳴き声に、須磨の関守は幾度となく目を覚ましたことだろう――そんな情景が描かれています。須磨は古くから歌枕として親しまれ、『源氏物語』でも光源氏が流寓の日々を送った場所として知られています。静まり返った冬の海辺に響く千鳥の声が、旅情やもの寂しさを印象深く伝える名歌です。

作者の源兼昌は、平安時代後期の歌人です。詳しい経歴はあまり伝わっていませんが、勅撰和歌集に多くの作品が採られ、歌人として高く評価されていました。とりわけ自然や季節の情趣を繊細に描くことに優れ、この歌にもその才能がよく表れています。冬の夜の静寂と千鳥の哀切な声を巧みに結びつけた、余韻豊かな一首です。

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