時雨の百人一首

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左京大夫顕輔歌人に会える百人一首
左京大夫顕輔

ねこ

意味

秋風にたなびく雲の切れ目から、こぼれ落ちる月の光は何と澄み渡って明るい美しさであることよ。

解説

この歌は、崇徳院の命によって編まれた『久安百首』に詠進された一首です。秋の夜風に吹かれて流れる雲の切れ間から、明るい月の光が地上へ降り注ぐ情景が描かれています。動き続ける雲と変わらぬ月の輝きとの対比が美しく、澄み切った秋の夜空の趣が印象的です。限られた言葉の中に、秋の夜の静けさと月光の清らかな美しさを鮮やかに映し出した名歌として知られています。

作者である藤原顕輔は、平安時代後期を代表する歌人の一人で、歌道の名門・六条藤家の中心人物として活躍しました。また、勅撰和歌集『詞花和歌集』の撰者を務めるなど、当時の歌壇に大きな影響を与えています。和歌の伝統を重んじながらも新しい表現を積極的に取り入れたことで知られ、その優れた見識は多くの歌人から尊敬されました。この歌にも、自然の美しさを端正な言葉で描き出す顕輔の洗練された歌風がよく表れています。

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