歌人に会える百人一首
鎌倉右大臣
意味
世の中は、こんな風にいつまでも変わらないでいてほしい。渚を漕ぐ漁師の小舟の綱を引く様子が愛おしく感じられるよ。
解説
この歌は、浜辺で働く漁師たちの穏やかな日常を眺めながら詠まれた一首です。小舟の綱を引く何気ない光景に心を寄せ、「こんな平和な世の中がいつまでも続いてほしい」と願っています。大きな出来事ではなく、人々の変わらぬ暮らしに価値を見いだすところに、この歌の温かさがあります。
作者である源実朝は、鎌倉幕府第三代将軍として若くして重い責任を担いました。しかし武勇よりも和歌を愛し、争いのない世を願った人物として知られています。権力争いの中で短い生涯を終えましたが、この歌には人々の平穏な暮らしを大切に思う、実朝の優しく穏やかな人柄が表れています。
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