時雨の百人一首

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従二位家隆歌人に会える百人一首
従二位家隆

ねこ

意味

風がそよそよと楢の葉を吹く。ならの小川の夕暮れは秋の気配がするけれど、水無月祓みなづきばらえの行事こそがまだ夏であることのあかし なのだなあ。

解説

この歌は、風にそよぐ楢の葉と夕暮れの川辺の景色から、季節の移ろいを繊細に捉えた一首です。見た目には秋の気配が漂うものの、水無月祓の行事が行われることで、まだ夏であることを思い出させます。自然の感覚と暦の上の季節とのずれに目を向けることで、時の移ろいの奥行きを静かに表現しています。

作者である藤原家隆は、定家と並び新古今歌壇を代表する歌人であり、後鳥羽院にも重んじられた人物です。政治的混乱の中でも和歌の道を貫き、繊細で品格ある表現を追求しました。この歌にも、自然のわずかな変化を見逃さず、そこに深い意味を見いだす家隆の冷静で洗練された感性が表れています。

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