歌人に会える百人一首
後鳥羽院
意味
時には人が愛しく、時には人が恨めしく思われる。つまらなく世の中を思うがゆえに物思いに沈む私には。
解説
この歌は、人に対する思いが揺れ動く心情を率直に詠んだ一首です。愛おしく感じることもあれば、逆に恨めしく思うこともあり、そのどちらにも定まらない複雑な感情が表れています。世の中を思い通りにできないもどかしさの中で、物思いに沈む心の不安定さをそのまま言葉にした、内省的な歌です。
作者である後鳥羽院は、和歌や武芸など多方面に優れた才能を発揮した天皇であり、強い意志と感受性を併せ持つ人物でした。政治への関心も深く、自らの理想を実現しようと行動したことで歴史の大きな転換点にも関わります。この歌には、思い通りにならない現実の中で揺れる、後鳥羽院の繊細さと激情が同時に感じられます。
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