百人一首解説

【百人一首 1番】秋の田の…歌の現代語訳と解説!天智天皇はどんな人物なのか

秋の田のかりほの庵のとまをあらみ

わが衣手は露に濡れつつ

【読み】

あきのたのかりほのいほのとまをあらみ

わがころもではつゆにぬれつつ

【1番】秋の田の~ 現代語訳と解説!

【現代語訳】

秋に田んぼの周りにある仮小屋にいると、屋根が粗く編んであるから、すきまから落ちてくる夜露で私の衣服の袖が濡れてしまうなぁ。

【解説】

作者の天智天皇はあの有名な大化の改新で、天皇中心の国家を築いた人物。

この時代、国家の基礎として重要な要素は農民による「稲作(米)」でした。

秋の夜、簡素な小屋で夜露に濡れながら番をする「農民の苦労や精神」を天皇が思いやった歌とされています。

こんな素敵な歌ですが、実は天智天皇の歌ではない、、、!?という噂も!?

天智天皇とは、どんな人物??

即位前は中大兄皇子という名前でした。

日本史上では大化の改新を行った人物として知られていますね。

また、彼は皇太子時代には、唐と新羅に滅ぼされた百済(現在の朝鮮半島にあった国)の再興のために『白村江の戦い』も起こしています。

皇太子時代も即位後も、政治の中心で様々な改革を行ったとされています。

まとめ!

 

上の句 秋の田のかりほの庵のとまをあらみ
下の句 わが衣手は露に濡れつつ
歌人 天智天皇(626~672年)
決まり字 あきの
決まり字数 3
収載和歌集 後撰和歌集

 

農民の日々の苦労をいたわる天皇の心を感じますね。

100首の中の1番目に来ているところからも当時、最重要視されていた歌なのかもしれません。

ところで本当の作者は一体誰なのでしょうか!?