百人一首解説

【百人一首 4番】田子の浦に…歌の現代語訳と解説!山辺赤人はどんな人物なのか

田子の浦に打出でてみれば白妙の

富士の高嶺に雪は降りつつ

【読み】

たごのうらにうちいでてみればしろたへ(え)の

ふじのたかねにゆきはふりつつ

【4番】田子の浦の~ 現代語訳と解説!

【現代語訳】

田子の浦の浜辺に進み出てみると、富士の山頂に雪がしんしんと降っているなぁ。

【解説】

駿河国(現静岡県)にある海岸「田子の浦」に出かけていった歌人 山辺赤人。

はるか遠くに見える富士山に感動し、山頂に雪が降り積もる情景を詠ったとされています。

しかしながら、富士山までの距離を考えると、頂上に雪が降っている様子を見ることは不可能なのでは?

つまり、これは山辺赤人の想像による歌!?

山辺赤人とは、どんな人物??

三十六歌仙の一人です。

経歴は定かではありませんが、正史に名前が見られないため、下級役人ではないかともいわれています。

高度な文学的計算のもと、自然の美しさや清さを読んでいると評価されており、一部の歌はロシアの作曲家ストラヴィンスキーによって曲付けされています。

まとめ!

上の句 田子の浦に打出でてみれば白妙の
下の句 富士の高嶺に雪は降りつつ
歌人 山辺赤人(不明~736年)
決まり字 たご
決まり字数 2
収載和歌集 新古今和歌集
自然を詠むのが得意な山辺赤人の「富士山への感動と想像」が生み出した歌。

その背景を知ると、より幻想的な歌に感じられますね!