大江山 いく野の道の遠ければ
まだふみもみず 天の橋立
【読み】
おほえやま いくののみちのとほければ
まだふみもみず あまのはしだて
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【60番】大江山~ 現代語訳と解説!
【現代語訳】
大江山を越え、生野を通る丹後までの道は遠すぎて、母がいる天の橋立にもまだ行ったことはないですし、母からの手紙もまだ見ていません。
【解説】
「大江山」は、京都西京区大枝(おおえ)にある山で大枝山、もしくは、酒天童子で有名な丹波の大江山かも知れないと言われています。
「いく野」は行くと生野をかけています。
「遠ければ」は、遠いのでという意味です。
「まだふみも見ず」は、踏みと手紙の文(ふみ)をかけていて、まだ手紙を見ていないという意味です。代作疑惑をかけられたことに対して皮肉った歌です。
小式部内侍とは、どんな人物??
平安時代の女流歌人。父は橘道貞(たちばなのみちさだ)、母は和泉式部。母と一緒に一条天皇の中宮・彰子に仕えていました。
その母と区別するために、「小式部」という女房名で呼ばれるようになりました。
28歳くらいの時に、藤原公成の子供を出産後、亡くなっています。
まとめ!
上の句 | 大江山 いく野の道の遠ければ |
---|---|
下の句 | まだふみもみず 天の橋立 |
歌人 | 小式部内侍 |
決まり字 | おおえ |
決まり字数 | 3 |
収載和歌集 | 金葉和歌集 |
非常に歌の上手い人で、母に代作してもらってるんじゃないかと噂になるくらいでした。
その代作疑惑を皮肉った歌なのです。歌で言い返すあたりに頭の良さを感じませんか?
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