歌人に会える百人一首
権中納言敦忠
意味
逢って契りを結んだ後の気持ちと比べてみたら、逢う前の物思いなんて何でもなかったようです。
解説
この歌は、契りを結んだ翌朝に女性へ贈られた「後朝 の歌」です。別れたあとも相手への想いが冷めず、再び逢える夜を待ち焦がれる気持ちが詠まれています。恋の余韻と切なさが美しく表現された一首です。
権中納言敦忠は、左大臣・藤原時平の三男として生まれ、和歌や琵琶に優れた才能を持つ貴公子でした。恋愛の逸話も多く、その華やかな人柄は当時から広く知られていました。しかし38歳という若さで世を去り、人々に大きな衝撃を与えました。
この歌からは、恋を軽く楽しむのではなく、その一瞬一瞬を大切に味わう繊細な人物像が浮かび上がります。優雅で情熱的でありながら、どこか儚さをまとった感じが敦忠の魅力といえるでしょう。
詳しくはこちら