時雨の百人一首

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大中臣能宣朝臣歌人に会える百人一首
大中臣能宣朝臣

ねこ

意味

警護の兵士が燃やす篝火かがりびが、夜は燃えて昼は消えているように、私の恋心は夜に燃え、昼は消え入るように沈んでは物思いにふけっています。

解説

この歌は、皇居を守る衛士の篝火が夜には燃え上がり、昼には消えてしまう様子に、自らの恋心を重ねて詠んだものです。夜には逢いたい気持ちが燃え上がるのに、昼になると逢うこともかなわず、その想いを胸に秘めて過ごさなければならない切なさが巧みに表現されています。

作者の大中臣能宣は、神事を司る名門の出身で、自らも伊勢神宮の祭主を務めるなど朝廷に仕えた人物でした。また、『後撰和歌集』の編纂に携わった「梨壺の五人」の一人としても知られています。この歌には、篝火という身近な題材を用いながら恋心を上品に表現する能宣の洗練された感性が表れており、宮廷文化に深く根ざした歌人らしい一首となっています。

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