百敷や古き軒端のしのぶにも
なほあまりある昔なりけり
【読み】
ももしきやふるきのきばのしのぶにも
なほ(お)あまりあるむかしなりけり
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【100番】百敷や~ 現代語訳と解説!
【現代語訳】
皇居の古い軒の端に生えている忍ぶ草のようにしのんでもしのび切れない、昔の天皇の治世であることよ。
【解説】
99首目の作者である後鳥羽院の子供にあたるこの歌の作者 順徳院が、鎌倉武士の勢力により朝廷の力が衰えてきた頃のある日、宮中の軒に生えている「忍ぶ草」を目にして、宮中での昔の繁栄を「忍び」、掛詞を取り入れながら詠った歌です。
順徳院とは、どんな人物??
鎌倉時代に活躍した天皇です。
鎌倉幕府が開かれてから間もないうちに、後鳥羽天皇の皇子として生まれました。
後鳥羽上皇の意向により天皇に即位しますが、これは父である上皇の権力を院政によって維持するためだったと考えられます。
1221年には上皇の意思に賛同し、承久の乱を引き起こしました。
これは失敗に終わり、後に佐渡に流刑され間もなく崩御しました。
まとめ!
上の句 | 百敷や古き軒端のしのぶにも |
---|---|
下の句 | なほあまりある昔なりけり |
歌人 | 順徳院 |
決まり字 | もも |
決まり字数 | 2 |
収載和歌集 | 続後撰和歌集 |
百人一首のラストナンバー!天皇中心の世が終焉へ向かっていく中の順徳院のこの歌で締めくくりつつも、1首目の天智天皇の歌へと帰還するという意味合いもあるそうですよ!
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