百人一首解説

【百人一首 17番】ちはやぶる…歌の現代語訳と解説!在原業平はどんな人物なのか

ちはやぶる神代も聞かず竜田川

からくれなゐに水くくるとは

【読み】

ちはやぶるかみよもきかずたつたがは(わ)

からくれないにみずくくるとは

【17番】ちはやぶる~ 現代語訳と解説!

【現代語訳】

紅葉が竜田川の水面を埋め尽くしている。一部は流れにまかせて踊るように水をくぐっている。こんな美しい景色は、神の時代までさかのぼっても見ることはできないだろう。

【解説】

漫画「ちはやふる」でおなじみの歌ですね。

『ちはやぶる』は”神”の枕詞ですが、ある意味かなり大げさに美しさを表現しています。

実は『くくる』は”絞る”という意味もあり、『くれない』が”恋心”を連想させることから、〔心を締め付けるような恋心〕を表現しているとも言われています。

在原業平とは、どんな人物??

平城天皇の孫であり、六歌仙・三十六歌仙の一人でもある優れた歌人であった。

在原行平は兄にあたる。美男子で歌才に恵まれており、百人一首に収められた歌は天皇の后となった二条后を想って読んだとされている。

また二条后に限らず恬子内親王といった高貴な女性と恋愛関係にあったとされている。

まとめ!

上の句 ちはやぶる神代も聞かず竜田川
下の句 からくれなゐに水くくるとは
歌人 在原業平(825~880)
決まり字 ちは
決まり字数 2
収載和歌集 古今和歌集
“恋心”の解釈はあくまで予想に基づくものであり確証はありませんが、もし本当なら非常にロマンチックな歌ですね。

一説には、彼が想いを寄せる相手が持っていた屏風に紅葉と竜田川が描かれていたそうですよ。