恨みわび ほさぬ袖だにあるものを
恋に朽ちなむ 名こそ惜しけれ
【読み】
うらみわび ほさぶそでだにあるものを
こひにくちなむ なこそをしけれ
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【65番】恨みわび~ 現代語訳と解説!
【現代語訳】
恨んで恨む気力も失って、泣き続けて涙を乾かす暇もない着物の袖さえボロボロになってしまうのが悔しいのに、輪をかけるようにこの恋のせいで悪い噂を立てられ、朽ちていく私の評判が悔しいのです。
【解説】
「恨みわび」は、恨む気力も失ってという意味です。
「ほさぬ袖だに」は、いつも袖で涙を拭いてるので乾く暇がないという意味です。
「恋に朽ちなむ 名こそ惜しけれ」は、失恋の噂で汚れてしまいそうな私の評判が残念だと訳します。
相模とは、どんな人物??
情熱的で妖艶な歌風で有名で、とても評価の高い女流歌人でした。
相模守の大江公資(きみより)の妻となった為、相模と呼ばれるようになったそうです。
悩みの多い生活だったようで、しばらくして離婚しています。
まとめ!
上の句 | 恨みわび ほさぬ袖だにあるものを |
---|---|
下の句 | 恋に朽ちなむ 名こそ惜しけれ |
歌人 | 相模 |
決まり字 | うら |
決まり字数 | 2 |
収載和歌集 | 後拾遺和歌集 |
恋多き女性と言われていましたが、結婚生活では子供に恵まれず、不仲もあり、たくさん悩み苦しんだようです。
いつの時代も結婚生活というのは、なかなか難しいもんなんですね。皮肉なのか、そんなことからも詠まれる歌で評価され、少し複雑だったかもしれませんね。
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