掛詞クルッと発見!
72番・祐子内親王家紀伊
歌の中に隠れている掛詞を見つけてタップしてみよう。
タップした言葉がその場でくるりと入れ替わり、ふたつの意味が交互に現れるよ。
解説
「高師」は掛詞になっています。
掛詞とは、同じ音の言葉に二つの意味を重ねる表現です。
この歌の「高師」には、地名の「高師」と、「高し」という二つの意味が込められています。
噂に名高い高師の浜の、寄せてはすぐ返るあだ波には、決して袖をかけまい。かけたりしたら、袖が波で濡れてしまうだろうから。地名の「高師」に「浮気者だという評判が高い」という意味を重ね、浮気な相手には近づかないという決意を詠んでいます。
短い三十一文字の中に、二つの意味が重なるところが、掛詞の魅力です。
単語など
高師
現在の大阪府堺市浜寺から高石市にいたる一帯の地名。
高し
この歌では、広く知られているという意味。
あだ波
すぐに寄せては返る、はかない波。浮気な人の心のたとえ。
かけじや
かけまい。「じ」は打消の意志を表す。
ぬれもこそすれ
濡れてしまうと困る。「もこそ」は懸念を表す係助詞。