掛詞クルッと発見!
97番・権中納言定家
歌の中に隠れている掛詞を見つけてタップしてみよう。
タップした言葉がその場でくるりと入れ替わり、ふたつの意味が交互に現れるよ。
解説
「まつほ」は掛詞になっています。
掛詞とは、同じ音の言葉に二つの意味を重ねる表現です。
この歌の「まつほ」には、地名の「松帆」と、「待つ」という二つの意味が込められています。
松帆の浦で、夕なぎのころに海人が藻塩を焼くように、訪れないあなたを待ちながら、私の身も焦がれ続けている。地名の「松帆」に「待つ」を重ね、藻塩を焼く情景に、恋人を待ち続ける切なさを詠んでいます。
短い三十一文字の中に、二つの意味が重なるところが、掛詞の魅力です。
単語など
来ぬ人
訪れない人。ここでは待っても来ない恋人を指す。
松帆
現在の兵庫県淡路島の北端にある海辺。
夕なぎ
夕方に風がやみ、波が穏やかになること。
もしほ
藻塩。海藻を焼いて作る塩、またその製法。
こがれつつ
焦がれながら。
藻塩を焼く火と、恋の思いに胸を焦がす様子を重ねた言葉。