掛詞クルッと発見!
96番・入道前太政大臣
歌の中に隠れている掛詞を見つけてタップしてみよう。
タップした言葉がその場でくるりと入れ替わり、ふたつの意味が交互に現れるよ。
解説
「ふりゆく」は掛詞になっています。
掛詞とは、同じ音の言葉に二つの意味を重ねる表現です。
この歌の「ふりゆく」には、「降りゆく」と、「古りゆく」という二つの意味が込められています。
花を誘って散らす嵐の庭に降っているのは、雪ではない。降り続けて古びていくのは、年老いていく私自身なのだなあ。庭に舞う花びらを雪に見立て、それを否定することで、本当に「ふりゆく」ものは自分の老いなのだと気づかされる歌です。
短い三十一文字の中に、二つの意味が重なるところが、掛詞の魅力です。
単語など
さそふ
誘う。ここでは風が花を散らすことを表す。
ならで
〜ではなくて。
古りゆく
古びていく。
この歌では、年老いていく自分自身を指す。
わが身なりけり
私自身であったことよ。
「けり」は詠嘆を表す。