掛詞クルッと発見!
88番・皇嘉門院別当
歌の中に隠れている掛詞を見つけてタップしてみよう。
タップした言葉がその場でくるりと入れ替わり、ふたつの意味が交互に現れるよ。
解説
この歌には掛詞が三つ隠れています。
掛詞とは、同じ音の言葉に二つの意味を重ねる表現です。
一つ目は「かりね」。蘆を刈り取った根本の「刈り根」と、「仮寝」という二つの意味が込められています。
二つ目は「ひとよ」。蘆の茎の節と節の間を表す「一節」と、「一夜」という二つの意味が込められています。
三つ目は「みをつくし」。「澪標」と、「身を尽くし」という二つの意味が込められています。
難波の入り江に生える蘆の刈り根の一節ほどの、たった一夜の仮寝の逢瀬のために、この身を尽くしてまで、これからずっと恋い焦がれ続けるのだろうか。蘆の縁語を連ねながら、短い逢瀬から募る切ない恋心を詠んでいます。
短い三十一文字の中に、いくつもの意味が重なるところが、掛詞の魅力です。
単語など
難波江
難波(現在の大阪)にあった入り江。蘆が群生していた。
葦
水辺に生える背の高い植物。
刈り根
蘆を刈り取った根。
仮寝
旅先の宿。
一節
蘆の茎の節と節の間のこと。
和歌では、短いことの例えとして使われることがある。
ゆゑ
〜のために、〜のせいで。
澪標
座礁の危険性がある浅瀬において、比較的水深があって船の往来が可能であることを示す杭。
こひわたるべき
ずっと恋い続けるのだろうか。