掛詞クルッと発見!
91番・後京極摂政前太政大臣
歌の中に隠れている掛詞を見つけてタップしてみよう。
タップした言葉がその場でくるりと入れ替わり、ふたつの意味が交互に現れるよ。
解説
「さむしろ」は掛詞になっています。
掛詞とは、同じ音の言葉に二つの意味を重ねる表現です。
この歌の「さむしろ」には、「さ筵」と、「寒し」という二つの意味が込められています。
きりぎりすが鳴く霜の降りる寒い夜、狭い筵の上で自分の衣の片袖だけを敷いて、たった一人で寝るのだろうか。「さむしろ」という言葉に、寝床の狭さと夜の寒さ、両方の意味を重ねて、独り寝の寂しさを詠んでいます。
短い三十一文字の中に、二つの意味が重なるところが、掛詞の魅力です。
単語など
きりぎりす
秋に鳴く虫。現在のコオロギを指すと言われる。
霜夜
霜が降りるほど冷え込んだ夜。
筵
藁や菅などを編んで作られた敷物の総称。
さ筵の「さ」は接頭語。語調を整える働きをする。
ころもかたしき
自分の衣の片方の袖だけを敷いて。共寝の相手がいないことを表す。
ひとりかも寝む
一人で寝るのだろうか。
「かも」は疑問を表す。